体力や疲れの悩みは自律神経!?|自律神経を整える9つの方法

最近、身体や心にこんな不調を感じていませんか?もしかしたら、その原因は「自律神経の乱れ」にあるかもしれません。今回は、自律神経が乱れているかどうかのセルフチェックや、自律神経の働き、乱れる原因、そして整えるための具体的な方法をご紹介します。ぜひ最後まで読んで、自分の身体の事を知っていきましょう。
目次
自律神経が乱れているかも?セルフチェックリスト
まず以下の項目をチェックしてみましょう。
当てはまる数が多いほど、自律神経が乱れている可能性があります。
- □ よく頭痛がする、頭が重い感じがある
- □ 胸が圧迫されるような苦しさがある
- □ 肩がこりやすい
- □ めまいがする
- □ 全身がだるい感じがする
- □ 下痢や便秘になりやすい
- □ 朝、早くに目が覚めてしまう
- □ 朝は気分がすっきりしないことが多い
- □ これから先、頑張れる自信がない
- □ なんとなく不安でイライラする
- □ 人に会いたくない気持ちが強い
- □ 集中力が続かない
当てはまる項目が多い場合は、自律神経が乱れているサインかもしれません。では、そもそも自律神経とは何か、その働きや乱れる原因について詳しく見ていきましょう。
自律神経とは?どんな働きがあるの?
自律神経は、私たちの体を24時間体制でコントロールしている重要な神経です。主に「交感神経」と「副交感神経」の2つに分かれています。
- 交感神経:日中に優位になってほしい神経で体を活発にする働きがあります。例えば、心拍数を上げたり、血圧を上昇させたり、瞳孔を大きくしたりするのは交感神経の役割です。
- 副交感神経:夜に優位になってほしい神経で体をリラックスさせる働きがあります。心拍数を下げたり、血圧を低下させたり、瞳孔を小さくしたりするのは副交感神経の役割です。
この2つの神経が1日の中でバランスを取り合うことで、私たちの身体は健康的に機能しています。しかし、このバランスが崩れると、さまざまな不調が現れるのです。
自律神経が乱れる原因は?

自律神経の乱れを引き起こす主な原因は、以下の2つです。
ストレス
ストレスがかかると、交感神経が過剰に働き、身体が緊張状態になります。通常はその後、副交感神経が働いてリラックス状態に戻りますが、過度なストレスだったり、継続的なストレスだと切り替えがうまくいかず、自律神経が乱れてしまいます。
生活習慣の乱れ
不規則な食生活や睡眠不足は、体内時計を狂わせます。体内時計が乱れると、自律神経のバランスも崩れ、朝のだるさややる気の低下、集中力の欠如などを引き起こします。
自律神経を整えるためのセルフケア方法

自律神経の乱れを改善するためには、生活リズムを整え、ストレスを上手に解消することが大切です。以下に、具体的な方法をいくつかご紹介します。
朝日と朝食で1日をスタート!
朝日を浴びることで、体内時計がリセットされ、自律神経のバランスが整いやすくなります。
また、朝食をとることも副交感神経から交感神経への切り替えスイッチになります。
朝食をとると体内で熱が産生されて体温が上昇します。それに伴い交感神経の働きが活発になります。
少量でもよいので、朝食は抜かずに毎日とる習慣をつけましょう。
ぬるめのお風呂でリラックス
38~40℃のぬるめのお湯に浸かると、副交感神経が優位になり、リラックス効果が得られます。アロマを使うとさらに効果的です。
アロマの精油を使う場合は、浴槽に直接ではなく洗面器等にぬるめのお湯を張り、2~3滴ほど精油を垂らして香りを感じながらゆったりと入浴しましょう。ラベンダーやサイプレスなどの精油を使うと疲れの回復効果が期待できます。
ここで気をつけたいのがお湯の温度です。42℃を超えるような熱いお湯は交感神経を優位にするため逆効果。リラックスした状態にはならないことを覚えておきましょう。
香りは自律神経の栄養剤!
入浴中だけでなく、生活の中に香りを取り入れるのもリラックスには効果的です。香りは、嗅覚を通じて脳の大脳辺縁系や視床下部などの部位に直接働きかけることで、自律神経やホルモンのバランスを整えます。
例えば、朝は爽快感のあるペパーミントやレモングラスなどを使ったハーブティーを楽しみ、夜は甘くやわらかなジャーマンカモミール、リンデンなどを使ったハーブティーがおすすめです。
アロマを楽しむ場合は、リビングにはレモン、グレープフルーツなどの柑橘系やローズマリーの精油を使うとリラックス効果に加えて、スッキリした気分を味わうことができます。
寝室に使う場合はラベンダー、クラリセージ、オレンジスイートなどの精油がおすすめです。
※小さなお子さんがいる場合は、精油の入った水をお子さんが誤って口にしないよう注意しましょう。
部屋を外の自然な明るさに合わせる
スマホのブルーライトは交感神経を刺激し、睡眠の質を低下させますが、一番悪いのは明るい部屋の明かりです。
日本の住宅は海外の照明に比べて明るすぎるためいつまでも交感神経が優位になりやすいです。
時刻に対して不自然な明るさを浴びると当然自律神経は乱れますから夕暮れとともに部屋の明るさを落とし、夜になったらバーや高級なレストランくらいの明るさになるように調整しましょう。
寝る前はスマホを見ない!と決め、睡眠前の数時間はデジタルデトックスを心掛けましょう。
気持ちいい運動で血流をアップ!
軽い運動は血流を促進し、自律神経のバランスを整えるのに役立ちます。「ゆっくり深い呼吸ができる運動」であれば何でも構いませんが、誰でも効果的に自律神経を整えるための運動としては、ウォーキングがおすすめです。
1回につき30分程度行うと良いでしょう。また、日常生活の中で、ちょっとした運動をする意識を持つことも大切です。例えばエスカレーターやエレベーターを使わずに階段を上り下りしたり、電車では座らずに姿勢良く立ったりするだけでも運動になります。
大切なのは「ゆっくり深い呼吸ができる運動」ということを忘れないでください。
腹式呼吸ですべてが良くなる!?
自律神経は自分の意思でコントロールできませんが、唯一「呼吸」だけ例外です。
深くゆっくり呼吸すると副交感神経を優位にでき、速く浅い呼吸は交感神経を優位にします。ということは呼吸をマスターすれば自律神経をある程度コントロールできるというわけです。
自律神経のバランスを整える呼吸法として、口から8秒くらいかけて息を吐き、鼻から4秒かけて息を吸う「腹式呼吸」があります。

目安として8秒吐いて4秒吸う、としていますが、厳密に時間を測る必要はありません。大切なのは、吐く時間を長くすることです。息を長く細く吐きながら身体が液体のようになっていくイメージで脱力します。日中、仕事の休憩時や呼吸が浅くなっているなと感じたとき、特におすすめなのは就寝前や起床時に行っていただくと効果的です。
まとめ
自律神経の乱れは、現代的なストレスや生活習慣の乱れから引き起こされます。しかし、昔のように日が昇ったら起きて日が沈んだら活動を控えるようにすると改善が期待できます。
まずは、朝日を浴びる、夜は部屋を暗くする、腹式呼吸を行うなど簡単にできることから始めてみましょう。
自分の体と向き合い、自律神経を整えることで、心も体も健やかな毎日を送りましょう!